ずいぶんと前から、知っていたことがあった。
でも、それをするには、自分一人の力ではどうしても足りなくて、誰かの力が必要だった。
長い時間考えて、気持ちを十分に練るには、やはり時間が必要だった。
どん詰まりのときは、本当に、何をやってもダメだった。でも、今までやってきたこと、すべてが私の支えになった。やりたくないと思ったことですら、自分自身の味方になる。
自立するには、あらゆる試練をクリアしていかないといけない。
一夕一朝でできるものではないから、何度も挫折しそうになるけど、でも、その間に練った気持ちが自分を守る最大の武器になる。
時間をかけて分かったことがある。
私一人の経験や知識なんて、ゼロより少し多くなったごく微量のものだろう。
その微量がたくさん集まれば、一つになる。
足りないんだ。何かをするには、何かその分の対価がいる。
何かを得るには、その分の何かを支払わなければならない。
等価交換
何かをして傷ついて、のたうち回って、叫んでしまいたい気持ちをじっと堪えること。
包容力を鍛えるには、我慢するしかない。
心の内側に近づけば近づくほど、頑丈な壁にぶち当たる。
やわらかくて、輝いてて、良い匂いがする場所だから、ちゃんと守らなきゃいけない。
一人一人が持っている輝き
一人一人得意なこと、苦手なこと、やりたくないこと、やりたいことって違う。
でも、それぞれが、穴を埋め合うことができれば、でこぼこだった道が一つの道になる。
私だけの力なんか世界にとっては微量のものだけど、でも、この世を作っている人の一人なのだから、やはり、責任がある。
生きているということは、他人の居場所を奪うということ。
それがやりたい人の場所を奪うということは、誰かの人生を乗っ取っているということでもある。
この場所に誰がいたかっただろう。
誰がそれをしたかったのだろう。
そんなのは分からない。だけど、一つだけ確実なことがある。
回りまわっているということ。
誰かがやった仕事の続きを誰かがやる。
先駆者がいる。そして、その人たちについていく人たちもいる。
空いた穴を埋める人もいれば、埋めないままの穴もある。
そのせいで、人が死ぬ可能性だって生まれる。
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