小学校に上がって、ひらがなを習った。
一番最初の言葉は、「あ」で「い」だった。
そんなのかんたんだよと思いながら、どんどん書いていって、覚えて行った。
そして、それから、たくさんの言葉に触れて、たくさんの文章に触れて、段落に触れて、どんどん言葉が増えて行った。
でも、何年生きても、愛っていうことがいったいどういうことなのか分からないまま、大人になった。
無条件に愛されるとかって何?何かをするから、何かを得られる。だから、無条件ってないって思ってた。
100点取ればとか、かけっこで1番取ったりだとか、人に親切にしたりとか、何か条件がないと愛されないって思ってた。
だから、未だに分からないんだよ。人を愛することとか人に愛されることがどういうことなのか。
幸せとか愛とか夢とか希望とか勇気とか目に見えないものばかり。
不安とか寂しさとか悲しさとか辛さも目に見えないものばかり。
見えれば良いんだけど、分からない。感じられれば良いんだけど、感じない。
さて、じゃあ、どうしたら良いんだ?って考えても、その体験や経験が少ないから、答えがない。
これから先、見つけていくものなのかもしれないし、今までの中にあったものなのかもしれない。
そんなの分からないし、調べようがない。
また混沌に舞い戻る。
どこへ行き、何をすれば、と自分自身に問い続けること。それだけしかできない。
探し回っても、見つからない。いや、あるのかもしれない。自分の背中が見えないように、一番近くにあって、一番見えないところに、あるんじゃないか?なんて思う。
だから、疑わしくなる。
でも、きっと、おそらく、あるんだろう。絆っていうものが。
まだ生まれていないだけなのか、形になっていないだけなのか、どこで何をしているかなんて定かではないが、引き合うものが確かにあるということ。
忘れずにいたい。
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