家は、とにかく蜘蛛が多い。
室内にも外にも、やたらと蜘蛛が多い。
蜘蛛の繁殖を甘く見ていた主人のおかげで、天井付近が
すぐ、蜘蛛の巣だらけになり、そのたびに、椅子にのって、天井の巣を
掃除機で吸い取ったりするのだが、暫くするとまた、お化け屋敷のようになってしまう。
これには、わけがある、
主人は、とにかく、蜘蛛を殺したら駄目だと言って、
成長した大きな蜘蛛が家の中をうろうろしていると、
ビニール袋や、箱などを持ってきて、その中に誘導して
外に逃がしてやるのだ。
何も悪いことしてない蜘蛛を、殺すなんて残酷だろうと言う。
けど、その逃がし方に、やや問題ありで、玄関から外に出すと
決まって、玄関付近が蜘蛛の巣だらけになる。
玄関はだめだと言うと、今度は、ガレージの中に逃がしている。
その結果、ガレージの中も蜘蛛の巣だらけ...
私は、裏庭に出してあげるように心がけているが、、、外に放すと
蜘蛛は、その途端、家の方に向かってすごいスピードで帰ってこようとする。
蜘蛛にとっても、家の中が、住まいという感覚らしいが、これ何とかならないものかな・・・
そんなことを考えていたら、対策とは全く関係ない、芥川龍之介の名作
蜘蛛の糸が頭に浮かんだ。
お釈迦様が蓮池のほとりを歩いていて、ふと、池の中をのぞくと、
地獄に落ちた人間たちが、うごめいている。
罪人ながらも、蜘蛛を助けたことのある、カンダタをみて、
お釈迦様が蜘蛛の糸を垂らすと、その罪人は必死に糸につかまり登ろうとする。
暫くして、下をみるとほかの人もその糸にしがみついて、上ってきている。
このままでは、細い蜘蛛の糸が切れてしまうと、カンダタは、叫ぶ。
この、蜘蛛の糸は俺の物だ~。
その途端、糸がぷつりと切れ、カンダタは元の地獄へと真っ逆さまに落ちていく。
なんか、いろいろ考えさせられるこの蜘蛛の糸・・・・罪とか欲とか...・
でも、そのあと、私は思った。
もし、主人が地獄に落ちたとしたら、きっと、太くて切れそうもない蜘蛛の糸が
降りてきて、蜘蛛が主人を救おうとするに違いないと。
が、しかし、登る能力は別で、、、筋力なし、体力なしだし、、きっと上ってる途中で
下から来た人に追い越されてしまうだろうな~。
取りあえず、地獄に落ちないように、清く正しくを目指したい。
そして、少しは筋力、体力をみにつけて、いざという時に備えたい
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